『アリスインデッドリースクール パラドックス』を観てきました

2016年8月16日、アリスインプロジェクトさんの『アリスインデッドリースクール パラドックス』昼公演を観てきました。

今回の記事(と言っても4ヶ月ぶり2回目ですが……)は、観終わった直後の熱量をなるべく新鮮なうちに書き残しておきたいのと、まだ残りの公演が演っているうちに書いて誰かしらが興味を持って観に行ってくれたらなぁという思いで書き始めています。ってことでネタバレなどはなるべく無いようにしますが、端々に見え隠れしてしまうこともありえますのでご了承をば。

 

何やかんやあって観劇モチベが高まってるところに、アイカツの歌唱担当でお馴染みの、るかぴょんこと遠藤瑠香さんも出演されると聞いて急遽行くか!となり、当日券で観てきた『アリスインデッドリースクール パラドックス』ですが、あらすじとしては

墨尾ユウは、相方の百村信子と屋上で今日も漫才の練習中。
ユウの幼馴染で生徒会長の青池和磨は、いつまでも遊んでばかりのユウを心配する。
そんなある日、世界中で死体が動きはじめる……「あいつら、笑い声に反応するんだ」
「生きてるのがうらやましいんだろ」「笑っちゃいけないってこと?」
……「死んでる方がマシかもね」
混乱した学校で、安全な屋上へと生徒たちが集まり始める。体育会系と文科系、優等生に
不良、戦う者と守る者。繰り広げられる、さまざまな人間模様。
『あなたは、笑わずに生きられるか?』

(公式HPから引用 アリスインデッドリースクールPARADOX■2016/8/11(木・祝)~21(日)・シアターKASSAI

と簡潔に言ってしまうと女子高生ゾンビもの(個人的主観)、元々がアニメオタクなもので最初のイメージではどうしても『HOTD』や『がっこうぐらし』が出てきてしまっていたのですが、結論から言ってしまうとかなり違っていました。

そもそも『アリスインデッドリースクール』という舞台は何度も上演されており、しかしその上演の度に基本的な流れは同じものの、細部が少しずつ異なっていく、多元宇宙的な描き方をしているらしいということと、舞台がほぼ全編に渡って学校の屋上で繰り広げられるというのがあります。そういうこともありまして話のメインはゾンビに立ち向かう姿などではなく、危機的状況と学校の屋上という2つをまるでレンズの如く組み合わせ、少女たちの行動や悩み、喜びや悲しみの模様などの人間ドラマをまるで望遠鏡か顕微鏡で覗きこむように観る、という風に感じました。

 

ネタバレにならない程度に良かったところ挙げていくと、登場人物がかなり多かったのですが、1人1人のキャラクターが強く胸に刻み込まれていて、かと言って個性が尖りすぎて陳腐に感じてしまうラインは過ぎておらず、結局は2時間という短い時間で登場人物同士をものすごく効果的にぶつけあうことで表層をなぞるだけでなく、それぞれの内面も垣間見ることができ、背景も思いも持った確固たる個として自分の胸の中に刻み込まれたんじゃあないかと。

また危機的状況ではあるんですけど、キャラクターのやり取り如何で決定的な絶望までの道筋が多少なりとも引き戻されることがあり、そうして道を行き来することが様々な発見、キャラクターの印象を際立たせているのかなと考えました。

あとは観劇するたびに言ってるのでアレですが演出がすごかった。舞台上があまり大きいところではないと思うんですが、暗転と舞台上に設けられた屋上と校舎内を結ぶ扉が効果的に使われてて補完が進むというか知覚が広がるというか、とにかくすごかった。

 

知識とか感性とかがもっとあればより多くのことをより洗練された言葉で言語化できると思うのですが、今の自分にはこれが限界です……。ただ何やかんや書きましたが結局言いたいのは『アリスインデッドリースクール パラドックス』がとても面白かったということで、上の方のリンクから見てもらえばわかりますがこれを書いてる段階ではまだ何公演か残っているはずなので、この記事がフォロワーか興味があって検索かけて見つけた人かその他誰かしらの目に触れて、観に行きたいという思いを少しでも刺激できれば幸いです。